「下のお名前」使っていますか?
コールセンターでは、お客さまの名前を聞くのは基本中の基本です。
新規に注文を受け付けるとき、契約状況などを確認するときなど、姓名を聞くのは必須です。
すると、次のような会話になることが、よくあります。
OP(オペレーター)「お名前を教えていただけますか?」
お客さま「鈴木です」
このときに、名字だけでなく名前も知りたいので、
OP「下のお名前も教えていただけますか?」
と、聞くオペレーターも多いかと思います。
私の周りでも、結構います。
おそらく、ほとんどのコールセンターでは、この応対にはとくにルールがないと思います(スクリプトでは決まっていることもありますが)。
お客さまもとくに気分を害することはないでしょうし。
英語なら、「ファーストネーム」(日本語のいわゆる下の名前)と「ファミリーネーム、ラストネーム」(日本語の名字)という単語があります。
日本語では、「名前」というと姓名のことも意味してしまい、名字ではなく「下の名前」だけを指す言葉がありません。
ですので、こういった聞き方になるのでしょうけれど。
別に間違っているわけではないのですが、何か違和感を覚えてしまいます。
あまり美しくないというか、やや俗っぽい言葉のような気がするんです。
「上の名前」とは言わないので、「下の名前」というのは苦しまぎれの言葉ともとれます。
こんな応対はどうでしょうか
では、「下のお名前」を使わずに、どうすれば下の名前を聞くことができるでしょうか?
名前をたずねるときに最初から、「お名前をフルネームで教えていただけますか?」と聞けば、姓名を答えてくれるでしょう。
しかも、一度の質問で済みますので、お客さまも二回答える手間が省けます。
では、お客さまが電話の冒頭で、いきなり「鈴木といいますが、お世話になっています」といったように、名字を名乗って話し始めた場合はどうしたらよいでしょうか。
このときは、「ご名字は〇〇様でございますね。お名前も教えていただけますか?」と聞けば、お客さまに名字を2回言ってもらうこともなく、さらっと応対できるかと思います。
いかがでしょうか。