コールセンターでは、どんな問い合わせでも、まずお客さまの名前を聞くことが多いかと思います。
その際に、よく耳にするのが、オペレーターの「お名前、頂戴できますか?」、あるいは、「お名前をいただけますか?」というフレーズです。
私の同僚でも、このように聞いているオペレーターが何人かいます。
このフレーズが聞こえてくるたびに、吹き出しそうになります。
「お命、頂戴つかまつる」と言って、バッサリと刀を振り下ろす、時代劇の武士をつい連想してしまうからです。
斬り捨てられれば命を落としますから、確かに「お命頂戴」になります。
しかし、名前の場合は、名前がなくなるわけでもないので、「お名前頂戴」は意味的におかしいのでは、と思います。
バイト敬語と似通った、謎の丁寧言葉とも言えるでしょう。
もっと素直に、「お名前を教えていただけますか?」「お名前をうかがってもよろしいでしょうか?」などの言い方で十分です。
丁寧にしようとし過ぎると、妙な言葉遣いになるので、シンプルにいきましょう。